痛々しくて痛い
「そ、それは…」

『しかも、ただの肩書きじゃなくて、実際にお店で講師やったり見本品作って希望者に売ったりしてたんでしょ?』

「で、でも、あみぐるみ専門で食べていた訳じゃないから…」

『とにかく私ら素人から見たらまごうことなきプロなんだって。それに、技術面で言ったら、愛実はそういう世界ではトップクラスだと思ってるし』


まさに力説!という感じだった。


『それに見合う対価はきちんと受け取ってよ。じゃないと私、頼みづらくなっちゃう』


それ以上反論の言葉が思い浮かばず、私が言いよどんでいる間に、優子ちゃんは解説を始めた。


『私の希望するサイズでああいうオプションが付いているウェルカムドールの相場はだいたい〇〇円で……』


何だかんだで、最終的には優子ちゃんの提示する金額をいただく事になってしまったのだった。


『念のため後で、ウェルカムドールを作ってるショップの、サイトURLをいくつか教えるから。そこで料金表確認してみてね』

「……何だか、かえって気を使わせちゃったみたいでゴメンね?」

『えー?愛実が謝る必要ないでしょー。私のワガママが発端なんだから』


すると、ずっと雄弁だった優子ちゃんは、そこでちょっぴりトーンダウンした。


『愛実の方もいきなりの人事異動があったりして色々大変だろうに、このタイミングでお願いする事になって、ホント申し訳ないとは思うけど…』
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