痛々しくて痛い
そしてさほど時間をかけずに戻って来ると、先ほど置いていったケースを台車に積み直し、手探り状態でインタビュー記事の編集を進めている大庭さんチームと、それ以外の業務を担当している絹田さんに交互に呼ばれ、双方を行ったり来たりして質問に答えたりあれやこれや指示を出したりしながらその合間に自分の仕事をこなしていた。


「お話中すみません。入力が終わりました」


再び何やらディスカッションを始めた染谷さんと絹田さんに向けて、私はおずおずと報告する。


「あ、終わった?」

「はい。お待たせしてしまって、すみませんでした」


学校の授業で習ったし仕事でも使っているし、家でもネットの閲覧等で散々パソコンには触れているので操作自体はそんなにまごつく事はないのだけれど、『入力速度』の観点から見ると私の技術はイマイチで。


任務を終えるのにだいぶ時間がかかってしまった。


「いやいや、あれだけの量を全部一人で片付けてくれたんだから、謝ることなんてないよ」

「そうそう。疲れたでしょ?お疲れ様」


しかし染谷さんと絹田さんは笑顔で労いの言葉をかけて下さった。


「じゃあ、そろそろお昼だし、デスクの上を片付けたら颯達の仕事を見学していてもらおうかな」

染谷さんの言葉に反応し、大庭さんと麻宮君が顔を上げてこちらを見るのが視界の端に映った。
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