Assassins
しかし、そんな険しい樹海を疾駆する足音!

振り向いた亮二と松岡の間を。

「!!!!!!!」

忍刀が振り下ろされた!

「伊庭 瑛士…!」

亮二が素早くアイスピックを構える。

「……」

相も変わらぬ寡黙な暗殺者は、刀を逆手に握り締めて、静かに距離を詰めていく。

ジワリジワリと。

蛇が追い詰めた獲物の隙を窺うような動き。

次の瞬間、蛇は牙を剥いて俊敏な動きで襲い掛かり、その毒牙を突き立てる。

か弱い小動物ならば、それで絶命。

だが亮二もまた、牙を持つ獣だ。

相手が毒蛇とて、容易く殺られはしない。

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