Assassins
「無様に囀るんじゃない」

百八星総頭領・天魁星は一喝した。

激しく罵倒していた小野寺が、その一言で押し黙る。

「あの連中の技量すら推し量れぬ貴様が、どうこう言っていい事じゃない。無能は黙って、そこで自分の保身だけ案じていろ。だが」

天魁星は舌なめずりする。

「あの連中は殺し甲斐がある。こちらの接近にすら気づかず、悲鳴を上げる間もなく死ぬ大物政治家の暗殺など、退屈過ぎて飽きていた所だ」

どうせ殺るなら、こちらの神経すら磨り減らすような、極限ギリギリの殺し合いをしたい。

血の小便まで出して身に付けた殺しの業を、全て出し切れるような奴と殺り合ってみたい。

そんな天魁星の願望が、あの連中になら叶えてもらえるかもしれない。

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