【続】私が最後に盗んだもの。


「海鈴、こんな俺でいいのか?」


「私は龍がいいの。


龍は私でいいの?」



龍が私を抱きしめる。



「俺もおまえじゃねーとやっていけねー。」




ーガチャっー






「わー、王子様とお姫様だー!」



女の子が、わたし達を見てそう言った。



「コラっ!

ミコっ!

すいません、お取り込み中。」


と、女の子のお母さんがやってきて私達に謝った。


「お姫様と王子様だって。」



「だな。


さすが西王子だな。」



「それ、自分で言っちゃ、ダメでしょ。」




なんて、笑いながら言った。




< 31 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop