続・祈りのいらない世界で
「ごめんねっ…ごめんなさい!!イノリ疲れてるのに、私がイノリの負担になってるんだよね。
小さい頃からワガママで泣き虫で甘ったれで……。私はイノリのお荷物だよね」



「お前を負担だなんて思った事ねぇよ。俺が好きでやってる事だ。
…もしお前が負担だったとしても、俺の疲れを吹き飛ばせんのもお前なんだから気にするな。キヨkgくらいの荷物なら余裕で背負えるしな」


「キヨkgって何!?イノリがキヨって言うの久しぶりに聞いたし」



キヨが苦笑いすると、イノリはキヨの頭を撫でた。




「…私はイノリの癒やしになれてる?」

「あぁ、お前に適う奴はいねぇよ。…色んな意味で」

「何それ!!」




うん。
誰にも負けないよ。


世界で一番イノリを好きなのは私だから

心配するのも
疲れを癒やすのも
愛すのも

私が一番でありたい。




それだけは誰にも負けないよ。
負ける気もしない。






2人が抱き締め合いながら騒いでいると、そばでその光景を見ていたケンとカンナが呟いた。



「あの〜俺らいるんですけど」

「本当にラブラブね、あんた達は。2人の世界に入っちゃって。羨ましいわ」

「見せつけやがって!!イノリのバカ野郎!!」



2人の存在に気付いたキヨとイノリは、真っ赤になって体を離した。




「今更照れないでよ。そんな真っ赤になって」


「いいや!離れて正解だ。キヨは妊娠してんだから、イノリの熱が移ったら大変だしね!!」


「とか言って、妬いてるだけなくせに。ケンはいい加減、キヨを諦めなさいよ。どう見ても望みなんかないわよ?2人を見ればわかるでしょ」


「くぅ〜!カンナの意地悪!!俺だって諦められるものなら諦めたいよっ!!」




いつもと変わらないと思っていたケンとカンナのやり取り。


…でも、そうじゃなかった。




カンナがケンの為にある決心をしていたなんて、この時のキヨは気付きもしなかった。
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