続・祈りのいらない世界で

終・Endless story

思い返せば東京の街は、色んな経験をさせてくれて私達を成長させてくれた。



楽しい事や嬉しい事ばかりじゃなかったけど

ここに来なければ知り得なかったものが沢山ある。





「キヨ、荷物これで全部?」


「うん。リビングの荷物はそれで全部だよ。…てか、カゼの部屋の荷物はどうする?」


「カゼの荷物は全部、実家に届けるわ。カゼがいつ帰ってきてもいいように、私が責任を持って実家のカゼの部屋に戻しておくよ」


「そっか。じゃあ、カンナに任せるね」



引っ越しを決めたキヨ達は、家中の荷物を詰め込んだ段ボールを車に運んでいる最中。



カンナとケン、フウの3人は地元へ

キヨとイノリ、ヨウセイの3人は一軒家を買うまで家賃の安い団地へ引っ越す。




「鍵は俺が返しに行くから」



イノリがキヨ達にそう言うと、3人は携帯にぶら下がる合鍵を外した。


東京に来てからの約6年間、ずっと持ち歩いていた合鍵。



「何か…寂しいね」



キヨがそう呟くとイノリ、カンナ、ケンの3人はギュッと鍵を握り締めた。
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