不要なモノは愛
「はあー」


大きな溜め息を吐いた一樹は、なぜか項垂れる。


「そんなにも子供が欲しいなら、俺が結婚するよ。俺が子供の父親にもなるし、一緒に育てる。家族が欲しいなら、俺と家族になろう」


呟くように言葉を並べた。でも、最後の「家族になろう」は力強くて、心にズンときた。

よく小説やドラマとかで胸がキュンとなると言うが、私はその感覚を味わったことがない。

一樹の言葉はズンときた。この感覚は何だろう。響くというよりも重いというか…。

初めて味わう得体の知れない感覚の正体を探していたから、一樹の顔が迫っていることに気付かなかった。


「小夏?俺が言ったこと、聞いてた?」


「ああ!ごめん、聞いてたよ…」


「小夏は俺の気持ちを分かっている上で言ってる?俺は、ずっと小夏が好きなんだけど。だから、結婚だってしたい」


「え、そうなの?」


「何度も好きだと言ったよな?」


確かに一樹には3回ほど、告白をされていた。
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