幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
「関係あります…

入学してから毎日、先輩のこと見てました。

サッカー部に入ったのも先輩に少しでも近づきたかったから…

私、如月先輩のことが好きなんです」



顔を赤らめてじっと見つめてくる畠山にあっさりと伝える。



「でも、俺、りりちゃんのことしか好きじゃないよ?」



「どうして吉川先輩なんですか?」



納得がいかないという顔をしている畠山に笑顔を向けた。



「なぜならば、俺がりりちゃんのことをどうしようもなく好きだから♪」



「そんなの答えになってないです。

それに…

もし如月先輩がそう思っていたとしても

吉川先輩が如月先輩のことを大切にしてるようには見えないんです。

私なら如月先輩のこと叩いたりしない。

私ならもっと先輩のこと大切にできます」



「りりちゃん以上に俺のことを大切にしてくれる人はいないと思うけどね?」



「でも…」



「畠山にはさ、もっといい奴がいるよ。

俺、なかなか腹黒いからね?

こんな俺をまともに相手してくれるのなんてりりちゃんくらいだと思うよ?」



「そんなことないです!!私だって…」



気色ばんだ畠山の言葉をすぐに遮った。


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