幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
暗い歩道を口数の少なくなった玲音と歩きながら、

思わずぎゅっと玲音のシャツの裾をにぎった。


「ああ、ごめんな。暗いよな、ここ」



優しく笑った玲音に手を引かれて、ハッとした。


「ご、ごめん」



パッと手を離そうとしたけれど、玲音の手に強く包まれて

そのまま手をつないで歩いた。




「ごめんな、りりちゃん。さっきの…イヤだったよな」



ポツリと呟いた玲音に、戸惑いながら首を横に振った。



いやだったのは、玲音がほかの女の子と一緒にいたこと……


そして、それを黙っていることだよ……





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