美人モデルは最強姫⁉︎
「いらっしゃいませ〜⁉︎」


営業スマイルをしていた店員さんの顔が一気に崩れる。


(そりゃ驚くよね。いかにも不良って感じの人達が大勢来るんだから)


「何食べる?」


みんなであーだこーだ言っているなか、私は背後から近づく気配に気がついた。


(この威圧感…かなりの実力者…)


私は1mくらい距離が縮まったところで振り返った。


「桜美…だな」


目の前の男は私に気付かれていることがわかっていたみたいで、全然驚いていない。


「あんた誰?」


天桜のみんなは気配に気づいていたけど、銀龍のみんなは知らなかったみたいで驚いている。


「俺は『天馬』の総長。如月 隼人(きさらぎ はやと)だ」


如月という名前ですぐにピン!ときた。


もちろんここにいるみんなも知っている。


(如月隼人⁉︎世界No.2の天馬総長がなんでここに⁉︎)


内心驚いているけど、表情は冷静を保つ。


「一ヶ月後の今日。つまり2月の今日だな。天馬と天桜、世界No.1をかけて勝負を申し込む」


……………。


「…その勝負、受けてたつ」

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