みんなの冷蔵庫(仮)2
「そうか……すまない」


京極は優しい声でそう言って一歩こちらに近付く。

そして右手を伸ばし、私の後頭部をそっと撫でると、もう一度「すまない」と言った。


「これを見付けて追い掛けていたんだ」


京極が私の顔前に上げた左手に握られていたのは――


「やっ! キモい! 何これ?!」


透明のペットボトルに、ぎゅうぎゅうに詰まった……大きなナメクジ?みたいなものだった。


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