【流れ修正しつつ更新】流れる華は雪のごとく
「皆、お待たせ!」
明るい表情で出てきた露李に、守護者と水無月は安堵の笑みを浮かべた。
特に何かあったわけでもないようだ。
「鮎原 美喜と申します。この度はご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありません」
萎縮している美喜を同級生組が目を丸くして眺めた。
「久しぶりだな鮎原」
疾風がにこりと笑う。
理津は相変わらずいつものニヤニヤ顔だ。
「よ。お目覚めが早くて良かったぜ」
「理津はもうちょっとその顔をどうにかしたら良いと思う」
露李に突っ込まれムッとする理津。
元は美形なんだから、という言葉を飲み込んだことを理津は知るよしもない。
「初めまして、鮎原さん。大地です」
「俺は風雅 結だ!よろしくな」
「よ、よろしくお願いします」
自己紹介、そしてよろしくなどと言ってもらえると思っていなかった美喜はポカンとしている。
「さ、行こう行こう」
露李は美喜の背中を押して廊下を歩いた。