アタシはイレモノ
亜耶の言うような平和な世界ではない事くらい、あたしは知っている。
亜耶が危険な目に合いそうだからと防犯ブザーを持っていて、それを使って相手を追い払っていたなら話はまた違ってくるだろう。
でも、その可能性は低い。
だってあたしは今『傷つけられそうになった事ってある?』と、質問したんだから。
それに対して亜耶は『そんな事あるわけないでしょ?』と、答えた。
亜耶は危険な目にあいかけたことさえ、ないと言う事だ。
あたしは亜耶の細い腕に視線をやった。
やっぱり、こんな腕で男をやっつけるなんて無理がある。
なら、どうして……?
聞きたいけれど、安易に聞いていい事かどうかもわからなくて、あたしは結局なにも聞けないままだったのだった。
亜耶が危険な目に合いそうだからと防犯ブザーを持っていて、それを使って相手を追い払っていたなら話はまた違ってくるだろう。
でも、その可能性は低い。
だってあたしは今『傷つけられそうになった事ってある?』と、質問したんだから。
それに対して亜耶は『そんな事あるわけないでしょ?』と、答えた。
亜耶は危険な目にあいかけたことさえ、ないと言う事だ。
あたしは亜耶の細い腕に視線をやった。
やっぱり、こんな腕で男をやっつけるなんて無理がある。
なら、どうして……?
聞きたいけれど、安易に聞いていい事かどうかもわからなくて、あたしは結局なにも聞けないままだったのだった。