青い蝶


「そうですか・・・・それでは親御さんも心配でしょうね・・・」


まだらが心配そうな顔をして言いだす。
その言葉に陽介は「いや・・・」と返した



「今、親がいないんです。昔、弟を亡くしたショックで他界して。今は一人暮らししてます」



まだらが気まずそうに「すまん」と言おうとしたが 陽介がそれを制した



「気にしないでください、話したのは俺だし 少しスッキリしたし。・・・・・それに俺よりアイツの方がきついと思いますから」


そして少し悲しいような顔をし、ためらった感じで「あいつは・・・」っと言い出した途端…――


ガチャ、と音をたてて、陽介の寝ていた部屋の反対側のドアが開いた
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