はい、魔法会事務所です☆
僕は今年の春から、この桜団子丸中学校で教師生活をスタートした25歳の男だ。
大学にいるころは、自慢じゃないが自分が教師としてやっていくことにはとても自信があった。
教育実習で行った英語の授業は大成功を納め、生徒たちにもとても親しまれたと思う。
そりゃー「彼女いるの?」とはやし立てられたときにはドキッとしたけど、「先生みたいな大学生になりたい」と言われたときにはとても嬉しくて家に帰って布団の上でゴロゴロしたのを覚えている。
それが、現実に教師としてやっていくのはそう甘いことではなかった。
私立の名門校ということで、そういう心配は当初全くしていなかった僕だが、一度なにかのきっかけで崩れ始めたクラスの雰囲気は、そう簡単にもとには戻らなかった。
精一杯腹から声を出し叱っても、笑いバカにされるだけでなんの効果もない。
一度あまりに頭にきて、黒板を思いっきりガンっと殴ったら、生徒には大受けだったようで、「バーカ」という罵声と笑い声で教室中が満ちた。
僕はそのとき手の小指を骨折してしまい、もうタジタジだ。
今回のカップルは自分の受け持っているクラスの生徒ではなかったが、この生徒を先生らしく教育して更正(?)させれば、少しは僕の評価が上がるかと思ったのだが、甘かった。甘々だった。
だいたい、僕がそんなことできるわけがなかった。
ただでさえ生徒達に舐められてしまっている僕の身には、あまりにも難しい仕事だった。
夏休みまで、あと一週間という日だった。
僕はトボトボと夜道を歩き、途方にくれていた。
昼間、校長先生に言われた言葉が、頭をグルグルとまわって離れなかった。
「君は、ここの学園の教師には向いていないよ」
「2学期からは、君のクラスは他の教師に担当してもらうことにするから」
「君はクビだ」