キミへ
キミへ





キミが居てくれれば、それだけで良かった


何を失っても、怖くない…って思った




なのに、なんで…?




…お願い、行かないで…



声がかれてなくなるまで叫んでも

…最初っから、声なんて出てないみたいに




…届かなくって…




「届け」って願っても…

願っても、願っても…届かない



涙がこぼれ落ちるのにも気付かないくらい


振り返らないキミの背中だけを見つめて…

夢中になって追いかけても


…意味なんて、無くって…



走っても、走っても…追いつけなくって…




いつの間に、こんなに離れてしまったの?






私の目に映るキミは、もう遠くて…


「手遅れなんだよ」って…


私の心に、冷たく語りかける




嫌だ、嫌だって手を伸ばしても…

やっぱりキミはもう居なくて…





好きだよ。って…


好きよりもっと、大好きなんだよ。って…




あの日の、あの瞬間に…言えてたら…


ただ、素直になれてたら…



今とは、少しは…違ってた?




ねぇ、行かないで



キミは私の全てだから




目が合う度、嬉しいのに…キュってなる



会う度に切なくて、触れたくなる


あの頃みたいに、ギュって…




でも、きっと…


一度触れたら、二度と離せなくなって…


きっと、後悔しちゃうから…




「会いたい」



…なんてバカな事、言わないよ





こんなワガママ、きっと最後にするから




…聞いて?



弱い私で、ごめん


あの頃から、矛盾してばっかで…ごめん




でも、やっぱり私…バカみたい…



今、どうしようもなく

















キミに…「会いたい」







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