黄昏を往く君は


「もう大丈夫そうだな」
 青年が私を見て、微笑んだ。
「昨日は大変だったんだぞ。憶えているか?」
 私は頭を横に振った。
「ひどくうなされていたんだ。うわごとを云っていたな。放せとか。そのくせずっと俺の手を握っててさ、笑ったぞ?」
 青年がにやりと笑った。
 私は赤面した。


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