黄昏を往く君は


 ――私は、幸せだった。
 戦場に生まれたこと、戦場で死ぬことを強いられたこと、それになんの疑いを持たずに戦っていたこと、愛してくれた人たちが死んだこと、愛した人たちを死なせたこと。
 人は私を不幸せだと云った。
 私も自分のことを不幸せだと思っていた。

 それでも、いつもどこかに幸せはあった。
 うまく戦えて褒められたこと、仲間を助け感謝されたこと、彼らの信頼を得られたこと、キャンプの夜にふざけ合ったこと、冗談を笑ってもらえたこと、空が綺麗だったこと、風が吹いていたこと、小鳥が鳴いていたこと、この世界に生まれてきたこと、この世界で生きたこと。


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