天使が舞い降りたら…。
悪魔の告白


学校から5分ほど離れた場所にある小高い丘。


丘の頂上には大きな桜の木があり、私の学校ではこの桜の木の下が告白スポットとして有名だった。



「用って何だよ?」



ポケットに手を入れて、ジッと彩香を見つめる俊君。


カッコいい!!


そんな俊君に対して、桜の木の下、幹に背中を向けている彩香は少し顔を俯かせながら両頬に顔を当てて体をクネクネさせている。


そんなキャラじゃないだろ…。


2人を横から見る様に、木の陰から私はジッとその様子を見ていた。



「あのねぇ~、俊く~ん。」



相変わらずの甘い声。



「実はねぇ~。」



いよいよ告白するようだ。


私は即座に彩香の頭上に目線を移した。


いるいる。


桜の枝の陰に隠れながらも、しっかりと悪魔のキャサリンちゃんはふわふわと浮いていた。


これで彩香はフラれる…。


でも。


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