最強ヤンキーとおてんば美少女

「ぐ、ぐるじ…」



「おい、姫歌が苦しんでるだろ」



パッ



「あら、ごめんなさいね」



「い、いえ…」



結構苦しかったけど…



「てか、なんで姉貴がここにいるんだよ？いつもは理事長室にこもりっぱなしだろ？」



「ああ、蓮に用があったのよ」



「俺？」



「菜々ちゃんが帰ってくるらしいわよ」



ドクンーー



菜々さん…あの時、蓮が寝言で出した名前…



「菜々が…？」



帰ってきたら私は離れないといけないのかな…



ねえ、蓮にとって菜々さんはどういう存在…？



「姫歌ちゃん？」



「な、なに？」



「どうかした？」



「なんでもないよ！！なんでもない…」



「姫歌ちゃん？」



「わ、私先教室に戻るね！！」



「姫歌？！」



後ろから奈穂の声が聞こえたけど、余裕がなかった私はそのまま走って教室に帰った












「姫歌、学園長に会ってから元気なかったけどなにかあった？」



放課後になると奈穂が心配そうに聞いてきた



「ううん。なんでもないよ」



「なんでもないように見えないんだけど…まあ、姫歌が話したくないならなにも聞かないけど…」



「ごめんね、奈穂。いつか話すから」