最強ヤンキーとおてんば美少女
「姫歌ちゃんは菜々と違って独りじゃないってか?」



「そうだろ。奈穂や矢島もいるし、あいつは独りじゃない」



「ふざけんな!!!」



その言葉と同時に奏に殴られた



「奏っ!てめーなにすん「お前は姫歌ちゃんと菜々、どっちが大事なんだよ!!!!」」



「………………」



「姫歌ちゃんは確かに、奈穂ちゃんや矢島がいる。だけどな、心はずっとぽっかり穴が空いたままなんだよ!!!あの子は1人でつらい過去を背負って誰にもその過去を言い出せないまま生きてきたんだぞ?!」



「つらい過去ってなんだよ?」



「姫歌ちゃんのお母さん、お父さんを病気で亡くしてから豹変して男を連れて来ては姫歌ちゃんにひどいことばっかしてたらしい。暴力とか強姦をな」



「強姦…?!」



「それは未遂で終わったらしいけど、姫歌ちゃんは今でもその事を鮮明に覚えてる。それをずっと隠して過ごしてきたんだぞ、あの子は」



「なんでそれ、俺たちに言わなかったんだよ」



「まだわかんないのか?」



「なんだよ」



「お前に迷惑かけたくないに決まってんだろ!!」



「迷惑なんて思わないってあいつに言ったはずだ」



「だけど、姫歌ちゃんは俺たちにそれを打ち明けようとしなかった。なんでかわかるか?!俺やお前が大事だからだよ!!!」

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