最強ヤンキーとおてんば美少女

「……………」



「姫歌ちゃん、この事蓮だけには知られたくないって言ってた」



「なんで？」



「ただでさえ、菜々の事で大変なのにこんな事で蓮がもっと大変になるのは嫌だ、この事話したらきっと蓮は私に対しても支えてあげなきゃって思っちゃうからってな」



「あいつそんなこと…」



「姫歌ちゃん、相当お前の事大事に思ってるぞ。いいのかよ、お前は今のままで。今のまま、菜々のそばにいて姫歌ちゃんは暗闇から抜け出せないまま一生過ごしていく。それでいいのか？」



「だけど、菜々は…」



「いい加減にしろよ、蓮！！！！お前が今大切に思っているのは誰だ？！好きなのは誰だよ？！姫歌ちゃんじゃないのか！！なんのためにそのブレスレットを姫歌ちゃんに渡したんだよ！！！これ以上、姫歌ちゃんに苦しい思いをさせてどうするんだよ！！！あの子は菜々以上につらくて苦しい思いしてんだぞ？！」



「……………」



「それを心配させないように俺たちに隠し続けてたんだぞ？！姫歌ちゃんは蓮がこの事知らないと思ってる。この先も蓮に話すことなんてない。それでもお前は菜々を選ぶのか？！姫歌ちゃんにこれ以上、苦しい思いさせていいのかよ！！！」



「奏…」



「姫歌ちゃんが今必要としてるのはお前なんだぞ、蓮。その思いに応えてやれよ。お前が姫歌ちゃんを救わなくて誰が救うんだよ」