最強ヤンキーとおてんば美少女
「いえ…私はなにも…」



「あなた…名前は?」



「中島姫歌(なかじま ひめか)です」



「姫歌ちゃん…可愛い名前ね。うちの子を救ってくれて本当にありがとう」



「いえいえ、そんなお礼を言われるようなこと…この子が救急車呼んでくれたんです」



「あら…奏くん…?」



「おばさん…ごめんなさい!!僕が…僕がいけないんです!!」



「なにがあったのか教えてくれる?」



「僕の大事なお母さんの形見のペンダントが川に落ちたんです…」



「それをこの子が拾おうとしたのね…」



「最初は僕が行こうとしたんです…でも…俺が行くって…」



「そう…」



「でも、結局見つからなくて…本当にすみません!!」



「いいのよ。奏くんもこの子も生きてるし…」



「おばさん…」



「姫歌ちゃんも奏くんもありがとうね」



そう言って男の子のお母さんは病室に入っていった















「じゃあ、私はここで」



「あ、うん…姫歌ちゃんだっけ?ありがとう」



「ううん」



「僕は奏(かなで)」



「奏くんか…」



「姫歌ちゃんと同じ中学1年生」



「え?!そうなの?お姉ちゃんって呼んでたからてっきり年下かと…」

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