不良の俺とクールな後輩
納得はいっても麻耶の家族が暴力団の一家だとまだ信じられない自分がいた。
それに加え、俺達の集まりは暴力団のグループに目をつけられている。
ただ気があう同士が集まっているだけの俺達が、暴力団がバックについているグループに敵うはずがない。
「ハルはまだ高校生だけど、私達の元から姿を消して上のグループに入っちゃいました。
ハルは強いからやっていけるのは分かってたし、実際他の人を押し退けてもうトップの座にいる。」
麻耶の声が少し小さくなった。
麻耶も高校1年ながら大学生が多いグループに入ってる。
「麻耶も、強いのか?」
「私の場合は頭脳戦ですよ。」
麻耶は少し笑って見せた。
「力では男に敵いません。その代わり頭を使うんです。
女だってなめてかかってる奴には、痛い目見せてやります。」
麻耶が不良グループに入ってるって知ってから初めてそれらしい姿を見た気がして
俺はなぜか、少し嬉しかった。
麻耶がみんなに隠している秘密の部分を少し覗けた気がした。
「……もう、関わりたくないと思いましたか?」
俺が座っているソファーと麻耶が座っている椅子は少し距離があって
麻耶の不安そうな顔と小さな声が、少し時間を空けて俺に届いた。
「いや。」
「どうして?」
関わりたくないなんて思うはずもなかった。
「私は、暴力団のトップの娘です。あんまり深く関わったら……」
暴力団の家族だなんて関係ない。
だって、麻耶は……