どうして君に

「曲。書いていい?お前に。」


え、なにそれ下手な告白よりドキドキすんじゃん。なにそれ。


曲?かけんのこいつが?

面白いじゃん。


「まきちゃん!宗一はこんなんだけど、書くのはすごいよ。」

「おいめぐみ余計なこと言わなくていいんだよ。 で、書いていい?」


「いいですけど…」

どうして私に?

「よし、めぐみ俺ら帰るからあとは適当に!」

「はいよ〜」

か、かえ?かえる?なんで?は?意味わかんねえぞコラ。


引っ張られる手。
力強。
なんだこいつ?
は?

「な、なんで?わたしも?帰るって?」

「書くって言っただろ。だからその前に聞く。お前の声。」

「はぁ…」


なんじゃそら。
てか、お前ってなんだお前にお前って言われたくねーっつーの!

チビだか宗一だか知らねえがなんだこいつ。




そんな気持ちも裏腹に着いたのはキレイなマンション。

「ここどこ…」


「俺ん家。」


なにいってんの急に家に連れそむて。
曲書くとか言ってやりてえだけか。
< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop