精一杯の背伸びを
「大丈夫。殺されはしない。冷ややかな視線を浴びて過ごせば良いだけじゃない?」
「朔!あの視線を一人で浴びて過ごせって言うのか!?生き地獄だ。いっそ地獄の犬に一思いに食われたいぐらいだ。頼む!俺も女部屋に」
広君の必死の懇願に、私は面目がなかった。
「あの、私が悪いから。榊田君に謝ってくる。広君を怒るなんてしないよ。何にも広君悪くない。今から行ってくる」
「小春。あんたは部屋に戻るの。小夜も心配してる。榊田は広也に任せな」
有無言わせない口調に、押し黙る。
迷惑をかけた以上、従うしかない。
「さっきと言ってること逆じゃないか!?俺にあの俊をどうしろって!」
「だから言ったでしょ?冷ややかな視線浴びてればそれで良いって。行くよ」
朔ちゃんは私の手を引っ張った。