イケメン弁護士の求愛宣言!
「真斗さん!」

彼の声を聞くと、反射的にテンションが上がってくる。

エプロンのまま廊下へ駆けて行くと、真斗さんが笑顔を浮かべた。

「ただいま、由依子」

「お帰りなさい、真斗さん」

自然と顔がほころび、そしてどこか照れくさい。

こんなやり取りもまるで『新婚』みたいだ。

やっぱり、来島先生の言葉が気にかかって、真斗さんを無意識に見つめてしまう。

すると、そんな私に彼はクスッと笑った。

「なに、そんなにボーッと見てるの?」

真斗さんにそう言われて、ハッと我に返った私は、恥ずかしさで顔が熱くなるのが分かる。

「ううん、ごめんね。なんでもない」

『結婚』を、私が意識してどうするんだろう。

それを言われたわけでもないのに、ひとりで緊張したりしてバカみたいだ。

このマンションで、本当は誰と暮らしていきたかったのか……、そして今はどう思っているのか、それは今知る必要はない気がする。

私たちはまだ付き合い始めたばかりなのだから、先の将来より今の時間を大切に過ごすことが大事なはず……。

「それより真斗さん、今ねご飯を作ってたの」

気を取り直して、キッチンに戻ろうとしたときだった。

「ちょっと待って、由依子」

真斗さんに呼び止められて、腕を掴まれ引き寄せられる。

『なに?』と聞くより早く、真斗さんは唇を重ねた。
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