イケメン弁護士の求愛宣言!
そのおかげで、美織さんのことを、真斗さんに話してくれたお礼を言うのを忘れてしまっていた。

もし、先生が話してくれなければ、私からは彼女から嫌みを言われただなんて話せなかったから。

なんとなく告げ口をしたみたいで、どうも抵抗がある。

そんな後悔は、真斗さんのマンションへ戻ってから沸いてきたのだから遅い。

必ずいつか、お礼は言おうと心に決め、キッチンで夕飯の準備に取りかかる。

彼が何時に戻ってくるか分からないけど、ご飯は用意しておきたい。

そう思って、キッチンで味噌汁を作りながらも、意識は違うところへ飛んでいた。

「それにしても、結婚かぁ……。想像つかないなぁ」

同棲を始めて、『奥さん』なんて言葉に、胸を踊らせた瞬間もあったけど、まさか本気で考えていたわけじゃない。

だいたい、付き合い始めたばかりなのに、普通そんなに早く結婚とかって考えるもの?

それに、来島先生はああ言ったけど、もし真斗さんの結婚願望がなくなってたら?それを想像したら、本人にはとても気持ちを聞けない。

ヘタに聞いて、私の方が結婚したがってると勘違いされて引かれたら最悪だ。

そんな思いを巡らしていると、玄関のドアが開く音がして、真斗さんの「ただいま」という声が聞こえてきた。
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