イケメン弁護士の求愛宣言!
とはいえ、忙しい先生が真斗さんにそんなことを話すわけはないと、どこかで油断していたかもしれない……。

珍しく真斗さんと退社のタイミングが同じになり、駐車場にいたときに来島先生に声をかけられ、ふたりで驚いてしまった。

「そんなに驚くことはないだろ? だいたい見つかって困るなら、別々に帰ればいいじゃないか」

先生はどこかムッとした顔で、真斗さんにそう言っている。

そして真斗さんは、言い返せずにバツ悪そうに黙ったままだった。

相変わらず私たちの関係は、事務所内では秘密になっている。

それが真斗さんの初めからの希望で、それが続いているから。

それでも、こうやって周りの目をかいくぐって一緒に帰るのは……。

それも真斗さんの希望だから。

帰れるときは一緒に帰りたい、そう彼に言われたら拒む理由なんてない。

だから、来島先生の言い分も、真斗さんがそれについて言い返せないのも分かる。

分かるからこそ、ここは私がフォローしよう。

「あの……、来島先生。どうかされたんですか? わざわざ声をかけに来られたって雰囲気ですけど……」
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