イケメン弁護士の求愛宣言!
その思いは来島先生も分かっていて、他言はしないでいてくれている。

だから、あの同期会で真斗さんがみんなに私との結婚を話した重みを、改めて感じてしまった。

私には、やっぱり緊張する先生たちだけど、真斗さんにとっては、大事な人たちなんだと思ったら、身も引き締まる。

「まあ、たしかに報告するけど、そんなに緊張する必要はないだろ? これから結納とかあるのに、今からそれじゃ身がもたないって」

真斗さんの苦笑いに、私はさらにため息がもれた。

自分が想像以上にプレッシャーに弱いことが、今回のことでよく分かる。

「また、ため息ついてる。オレとの結婚、後悔してる?」

「えっ⁉︎ そ、そんなわけないよ。真斗さんとの結婚を、後悔するわけないじゃない」

思いがけない問いかけに、私は慌てて座り直すと、真斗さんに弁解した。

さすがに幸せの絶頂で、ため息の連続はなかったと後悔する。

だけど真斗さんは、少しムッとしたように顔を横に向けた。

「どうだかな。ため息ばかりついてるし、本当はイヤなんじゃないのか? オレとの結婚」
< 293 / 301 >

この作品をシェア

pagetop