イケメン弁護士の求愛宣言!
それに、そんなお気に入りの店なら、きっと元カノとだって来たことがあるはず……。

そんな場所へ私を連れてくるなんて……。

心で悶々と考えていると、

「由依子ちゃん、行こう」

と、真斗さんに声をかけられ我に返ると、彼の後を追うようについていった。

女性店員さんが案内してくれた席は、ちょうど中央付近だ。

周りからは楽しそうなビジネスマンやOLさんたちの笑い声が聞こえる。

「それじゃあ、ごゆっくりなさってくださいね」

真斗さんと私に愛想のいい笑顔を向けた彼女は、忙しそうに他テーブルにオーダーを取りにいった。

改めて真斗さんと向かい合わせに座ると、緊張が増してくる。

チラッと目を向けるとバッチリ目が合い、思わずそらしてしまった。

すると、真斗さんのクスクスと笑う声が聞こえてきた。

「そんなに緊張しないでほしいな。リラックスしてほしくて、ここを選んだんだけど」

「えっ?」

それはどういう意味だろうと疑問に思った瞬間、

「真斗じゃない! 偶然ね」

女性の声がして、自然と振り返っていた。
< 86 / 301 >

この作品をシェア

pagetop