イケメン弁護士の求愛宣言!
それに、バーをひとりで訪れるのは初めてで、緊張がハンパなかった。

そんなこともあり、『なにを作りましょうか?』と聞かれても、とっさに答えられない。

「甘いのは好き?」

注文に困っている私に助け船を出してくれたのは、さっきの弁護士さんだ。

顔を向けると、彼の前にはグラスが置かれていて、おそらくそれはウィスキーのロックみたいだ。

「はい、どちらかというと甘い方が好きです」

つい弁護士さんに答えてしまったけれど、バーテンのお兄さんは黙ったままで、話に割り込むことはしてこない。

「じゃあ、カクテルを作ってもらったらいいんじゃないかな? ここのカクテルはおいしいらしいから」

「そうなんですか……? じゃあ、お願いします」

最後はバーテンダーさんに顔を向けると、ニコリと微笑んで頷かれた。

それにしても、あの弁護士さんは、私がここへ来たのが初めてだと分かっているみたいだ。

『カクテルがおいしいらしいよ』だなんて、私がこのお店を知らないことを前提じゃないと言えないセリフだから。
< 9 / 301 >

この作品をシェア

pagetop