恋が都合よく落ちてるわけない
週が明けた、月曜日のランチタイム

いつもの会社の会議室。

この階のフロアにいる女性は
外食する人以外、みんなここで食べる。

毎日の事なので、
みんな、だいたい決まった席につく。

私は、人事課の実加と一緒にたべている。


午前中、須田さんがいた辺りを
見てたけど、
須田さんらしい人は見えなかった。
よく考えたら、体を鍛えてそうなアスリートタイプはうちの会社には珍しい。


それどころか、
須田さんがいた席には、
別の人が座ってた。


一緒に食べてる、女の子達に聞いてみる。


「そっちの島に、須田さんって人いる?」
体の特徴、だいたいの年令も伝えた。



おしゃべりの間に返事が返ってくる。
私は、じっと待つ。


「さあ…誰それ」


「須田?さぁ…男だよね?」一番の年長者の戸田さんも知らない。


みんな知らないの?


本当に?



どういうこと?


しかも、戸田さんは、
須田さんがいた席の近く。
ここで働いていれば知らないわけない。




「じゃあ、違う部署の人かな」

このフロアの女の子が、
全員知らない何て、あり得ない。

たまたま、そこにいた人?

幽霊…


「じゃあ、どういうこと?」
私、また、だまされたのだろうか?

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