~Still~
「……城田エレナというんです、彼女。アメリカ国籍で、母国で女優になると言ってました」

颯太は、人が思い出を語る時の、独特の眼差しで、打ち合わせに呼ばれたホテルの窓から外を見つめた。

「調べてあげてもいいわよ。
アメリカの出版社仲間の伝を使って。
ただし……抱いてくれたら。
いいでしょ?お互い大人なんだし、割り切った関係で。
会えるかどうかも分からない相手の為に、これからもずっとセックスしないの?」

理恵は颯太に近寄ると、そっと身を寄せて彼を見つめた。

「抱いて?」

颯太はフッと笑った。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

颯太は、苦しげにエレナを見た。

「俺が嫌いになりましたか?」
< 243 / 351 >

この作品をシェア

pagetop