~Still~
そう言って、エレナが手にした有田焼の御猪口に酒を注いだ。

「飲んでみてください」

「いただきます」

エレナは御猪口に口を付けるとコクンと一口飲んでみた。

「……美味しい…香りもいいし…ほんのり甘くて」

そう言いながら付だしの高野豆腐を口に運んだ。

「良かった!めちゃくちゃ嬉しいです!エレナさんに美味しいって言ってもらえるなんて……この酒は、僕の実家の酒なんです」

エレナは眉を上げて颯太を見つめた。

「ご実家はお酒屋さんなの?」

「はい、造り酒屋です」

「そうなんだ。ほんとに美味しいよ。私ね、日本酒、大好きなんです」
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