~Still~
その時、颯太の優しい声が響いた。

「大丈夫です、エレナさん。もし、エレナさんが食べられなかったら、僕がいただきますから」

真っ直ぐこちらを見て言った颯太を見て、エレナは俯いた。

「では、少々お待ちください」

瞳が二人を見て微笑み、襖を閉めた。

「ありがとう……」

「僕こそ、ありがとうございます。エレナさんと一緒に食事が出来るなんて、嬉しいです」

程なくして、付だしと、熱燗が運ばれてきて、エレナはその酒器の美しさに眼を見張った。

「綺麗」

颯太は嬉しそうに笑った。

「日本の酒器は、酒の種類によって形状や材質が様々なんです」
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