~Still~
「あー、夜が待ち遠しい」

「ふっ……」

「…なんですか」

「別に」

颯太の笑顔につい、

「…私も」

言ってしまってからハッとする。

「ほんとですか?!」

エレナはツンと横を向いた。

「夜ご飯が楽しみなだけ」

あー、私って、ほんと可愛くない!

なんで、素直に『うん』と言えないのか。

……それは、分かってる。

彼が年下だからだ。
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