きっと君を探すから〜kiyoto〜


「ど、どうしたんだ?突然」

気まずいのか新聞に目を凝らしている父に清人は続けた。


「鈴の家の裏にある掘っ建て小屋をそのまんまそっくり、俺の家に持って来たいんだ…」

「鈴ちゃんの家の…?」


これには台所で聞き耳をたてていた、母も話しを聞きにやって来た。


「鈴ちゃんのお父さんが建ててくれた…


あの…なんでしたっけ?」

「秘密基地だよ」

「ああ、そう秘密基地ね!

あれをうちの家に建て直したいの?」

母の言葉に頷く清人を見て

母は父を肘で小突いた。



「鈴ちゃんに約束したみたいよ?」

「何を…?」

父はびくびくしながら話しを聞いている。


「あの秘密基地を守るって約束したんだ。

でも、誰かがあの家に越してしまえば、約束を果たせなくなっちまう!

お願いだよ父ちゃん‼」

真剣に頼む清人に父は暫く苦笑いをしていたが

大地までもお尻を上手に動かし

集まって来て、みんながみんなに見つめられてしまえば「分かった」としか言えない。


観念した父に清人は心から喜んだ。



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