俺たちの妹・2
おじさんの会社との取引のがなくなったからといって、深山商事が窮地に追いやられる事はないだろうが、痛手にはなるはずだ……

俺はおじさんをいいように使ってしまった……

おじさん、ごめんね。

でもどうしても許せなかったんだ。


俺はおじさんとの電話を終えると、みぃがいる病院へ向かった。






コンコンコン

「……………」

返事がない。

眠っているのかな?

そう思ってそっとドアを開ける。



ケホケホッ…ケホケホッ…ウッ………
オェッ……

ケホケホッ……オェェェッ…


「みぃちゃん、我慢しちゃダメよ」

みぃが、前園さんに支えられながら吐いていた。


「っっみぃ‼︎」

「……………葵くん」

前園さんは辛そうな顔をしていた。

「いつからですか?」

「15分くらい前かな……」

「司さんには……」

「伝えてるわ。吐き気止めも打ってもらってるんだけど、なかなか効かなくて……」


「由奈さん……も、だいじょぶ」

「……………一度口濯ごうか」

そう言って、お水をみぃに手渡した前園さん。


みぃも素直に水を口に含んだ。

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