俺たちの妹・2
コンコンコン

「はぁい」

返事をすると入ってきたのは、葵と葵に抱きかかえられたみぃちゃんだった。

ちょっと酷いのかな………

とりあえず話をしてみるか。

俺は明るくみぃちゃんに話しかけた。

診察する事を伝えて椅子に座る様に声をかけた。

葵はみぃちゃんをそっと椅子に降ろした。


症状は自分で言えるしまだ大丈夫な範囲かな?

聴診をする事を伝えて服を捲ってもらう。

みぃちゃんは嫌がる事なく捲ってくれた。

みぃちゃんの年頃の子は少し戸惑う子もいるけど、慣れかな……

聴診器を手で温めてからみぃちゃんにそっと当てる。

……………喘鳴は今の所聞こえないけど、呼吸が辛そうだな……

熱あるもんな、当然か……



「喘鳴は聞こえないから大丈夫だよ。でも少し熱があるから、しっかり治そうね」

みぃちゃんに伝えると

「まとくん……」

「ん?」

「忙しいのに……ありがとう」

嬉しい言葉をくれた。

まとくんと呼んでくれたし、何もしてないのにお礼ももらった。

これは頑張らないとな。




ところが、点滴をしようと声をかけると、みぃちゃんは不安そうな顔をして、葵と顔を見合わせた。

何かあるのかな……
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