俺たちの妹・2
「俺が診察するから行こう?」

司の診察なら受けれるけど、極力行きたくない……

「………寝てれば治るよ……ケホ」

「でも熱高いから辛いでしょ?点滴だけでもしに行かない?」

「………やだ」

点滴とか絶対痛いもん。


やだ……


「さくら〜。こんな時に頑固な所発揮しなくても……」

頑固って言われてもいいもん。

「痛いの嫌だもん」

「痛くしないから。俺、点滴上手いよ?」


そんな事言われたら行かなきゃいけないじゃん………

「ね?」

何も言わない私に、観念したと思った司は、私をそっと抱き上げた。


抵抗したくてももう怠すぎて動けない………

「桜……ごめんな」

その声を聞いて目を閉じた。




ほんとは行きたくない。

でも司もいつまでも駄々をこねる私に嫌気がさすかも知れない………

そう思うとますます抵抗出来なかった。



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