俺たちの妹・2
「今日はね、ちょっと話があってさ……」

「話?」

みぃはコテンと首を傾げた。

「うん、大事な話」

「分かった」

みぃは、俺の言葉を聞いて、姿勢を正した。




「今回、入院、自宅療養するだろ?」

「うん」

「体調不良で悪くなっていた所は回復するんだけど、根本的には良くなってはいないんだ」

「…うん」

「それでね、次また体調崩して、入院する様な事があれば、大学を……」

「やめた方がいい?……」

みぃは俺の言葉に被せてきた。


「医者としてはね、無理はして欲しくない」

「……うん」

「みぃ、大学に入って、やりたい事見つけれた?」

「え?」

「大学に入る前、そう思ってたでしょ?」

「誰にも言ってないのに、どうして知ってるの?」

みぃは驚いている。


「知ってるというよりは、そうなんじゃないかな〜っていう勘かな……」


「勘……」

「みんなには無理に行かなくてもいいって言われてただろ?それを説得して行くぐらい何かしたかったって事かな〜って思ってさ」

「つーくんは凄いね……
でも皆んなには内緒ね。身体の弱い私が社会に出て出来ることってなんだろうって考えたかったの」

そんな事考えなくても良かったのに……


「それで……見つかった?」

「ううん、なかなか……
でも、外に出て通勤して働くのは難しいんだなって、今回の大学生活の中で感じたよ……
葵と一緒に車で行って帰って来てるのに、体調崩しちゃうんだもん。
人に迷惑しか掛けないなって思ったよ」

みぃも自分で色々感じて考えていたんだな……
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