俺たちの妹・2
「みぃ?明日なんだけどさ……」

「私お留守番してるから行ってきて。
お願い……」

兄貴の言葉を遮って美晴が言葉を発した。


「父さんと母さんが、ここでやろうって」

「でもそれじゃぁ、みんなに迷惑なんじゃ………」


「父さんも母さんも、自分の知らないところで美晴が苦しんでるのは嫌なんだって。いつも家に居れる訳じゃないから、居れる時は一緒に居たいって」

「…………ふぇ…」

兄貴の言葉を聞いて、また涙を流した美晴。

「美晴も一緒に居たいでしょ?」

「うん……」

「じゃぁ、決まりだな」

兄貴は美晴の涙をそっと拭った。


「かな兄、ありがと」


「父さん達に伝えておくね」



「また迷惑掛けちゃった………」

ポツリ呟いた言葉は聞き逃せなかった。


「美晴?迷惑なんて誰も思ってないよ。
家族なんだもん。
家族が辛い時はみんな一緒に辛いんだよ」

「ほんと?」

「ほんとだよ」

俺は半信半疑の美晴をそっと抱き上げた。

「ひな兄っっ‼︎」

驚いた美晴は俺に抱き着いてきた。
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