俺たちの妹・2
それから徐々に赤ちゃんの荷物が家に増えて、もう迎える準備は完璧。

いつでも生まれてきていいよ〜っていう状態になった。

私も彩さんもかな兄もひな兄も、いつ生まれてくるのかソワソワしていた。


でも、予定日を過ぎても生まれてくる気配がなくて………

少し心配していたんだけど、彩さんは


「お腹の中が心地いいのかな〜」

って笑ってくれたおかげで、私も

「のんびり屋さんだね」

と言える雰囲気だった。

相変わらず、かな兄とひな兄はソワソワしてたけどね。




そしてとうとう、やってきたんだ。

彩さんはここ数日、かな兄からはお散歩も禁止されていたのて、ゆったり過ごす事がほとんどだった。


その日も朝から家事をしながら普段通りに過ごしていた。

「彩?どうかした?」

「あ、うん。なんだかいつもより張りが強くて……」

かな兄の観察力はやっぱり凄い。

彩さんを支えながらソファーに促したかな兄。

二人のやりとりを、ぼぅっとしながら聞いていたら、いつの間にか、かな兄はお家で出来る仕事にしたみたい。

かな兄の心配性は健在だった……
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