俺たちの妹・2
「いや、そこまでは……」

ICUもベッドが限られてるし……


「幸い、今はベッド結構空いてるから問題ないよ。もし増えて来たら、いつものとこに移動してもらう事にはなるけど……」

「…………じゃぁ、お言葉に甘えます。
ほんとにダメならすぐに移動お願いしますね」

「わかった。そんな心配しなくても大丈夫だよ」

「はい。ICUの方が病室より安心なんですけどね」

思わず本音がこぼれた。


「俺も今のみぃちゃんは、ここで見る方がいいと思うんだ」


「病室だとギリギリまで我慢しますから……」


「だろうな……」

俺と小林先生は、ベッドに横たわるみぃを見つめた。


「ん……っっ」

みぃは、ギュッとお腹を抱えた。


「みぃちゃん、お腹痛い?」

小林先生は、みぃの肩を叩きながら声を掛ける。

「い、くん……い、たい」

涙目になっているみぃは、珍しい。

額にはうっすら汗も滲んでいて、我慢している事が見て取れた。

「痛み止め入れようか……」

「…………うん」

「でも、症状は回復されないからね……
吐き気はあるよ」

「…………うん」


「よし、じゃぁ痛み止め追加するね」

小林先生は、みぃにきちんと聞いてから治療してくれた。


こういう所が、みぃを安心させる存在の一人になってるんだよな…
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