俺たちの妹・2
みぃを処置するベッドに寝かせる。

「腹痛と吐き気があります」

「わかった。容器ここに置いとくから」

小林先生は、そう言って美晴の顔の近くに容器を用意した。

「診察させてね」

美晴に声をかけながら、診察を開始した。

「痛いとこあったら教えて」

そう言いながら、お腹を押さえていく。

「アッ…いた…い」

一箇所で美晴が声をあげた。

「ごめんね。他は大丈夫かな?」

診察を続ける小林先生。

「うん、日向達もみぃちゃんの症状から予想してると思うけど、胃腸炎だな」

「やっぱり……」

「分かってると思うけど、出し切るのがいいから、今は吐き気止めは出さないよ。でも脱水が心配だから、点滴はするね」

「お願いします」


美晴はぐったりしていて、見ているのが可哀想なくらいだった。


「どうする?家に帰ってもいいけど、この状態のみぃちゃん連れて帰るの大変だろ?」

「兄貴にも来てもらったんで、そこは大丈夫です。でも、俺、今日も仕事あるし病院の方が安心です。
彩さんには新もいるし、新に移ったら大変だし……」

「じゃぁ、この症状が治まるまでは入院にしようか……みぃちゃんの場合、喘息もあって、発作も心配だしICUで診るよ」


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