俺たちの妹・2
「樹?どうした?」

司に突っ込まれた。

「いや、みぃちゃん見てると、俺の妹の事を思い出す事が多くてさ……」

「樹って妹いたんだっけ?」

「そう、喘息持ちの妹がいるんだ」

「みぃがこの前、『いっくんが私もよく分からなかった私の気持ちを分かってくれて驚いた』って言ってたよ。」

「みぃちゃん、悩んでるように見えたからね。少しでも楽になればと思ってさ」

「あれから、みぃの気持ちも落ち着いたから、ほんと助かったよ」


「彼方も樹も妹いるんだな。俺も血の繋がった妹や弟が居たら、色々心配したりしたのかな……」

「司は一人っ子だもんな」

そっか…司は一人っ子だったのか…

「あぁ。お前達が羨ましくなる時はあるよ」

「でも、みぃのお陰で心配する事は経験してるじゃん」

彼方が笑いながら司の肩を叩いた。

「まぁ、確かにみぃは小さい頃から知ってるから、身内みたいなもんだしな」


「そんな小さい時から知ってるのか?」

「俺ら出会ったの高校の時からだから……みぃは確か3歳か4歳だったかな」

「初めて会った時、すっげー小さい妹が居て驚いたよ。しかも『かなにぃ…』
って言いながら、彼方の後ろ付いて回ってたな」

「あの頃から寂しがりやだったから…」

彼方は苦笑していた。
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