遠い記憶の中で
最終章

生と死

面白い事に、私は17歳最後の日、全てを思い出した。



そのスキー場の彼女のその後も、祥子ちゃんのその後も、そして今通っている高校の友達の事も。



まずは、スキー場で出逢った不思議な子。


あの子の祖父だと思っていた子は、実は祖父ではなかったのだ。



記憶の中では祖父だった。



確かに、思い出し始めた時は。



しかし、今思うと、彼女は泣きながら連れ去られたのだった。



私はそれを、ただ立ち尽くして見ているだけだった。



そして、その少し老いた男が手にしていたものは、ナイフだった。



私はきっと怖くて、その時の記憶を知らず知らずの内に、封印していたのかもしれない。
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