遠い記憶の中で

喪失

そんなある日、私にとって最も衝撃的な事が起こった。



祥子ちゃんが学校へ来なかったのだ。



私は先生に聞こうと思ったが、先生は朝のホームルームの時間も何も言っていなかった。



だから、きっと先生も知らないのだ。



私は一人で教室にいるのがこわくてこわくてたまらなかった。



決心した私は、学校を抜け出した。



祥子ちゃんのおうちへ行く事にしたのだ。



祥子ちゃんの家は私の家と比較的近く、歩いて15分くらいだろうか。




私は一度しか行った事のない祥子ちゃんの家まで、緊張しつつ歩き出した。



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